上田小次郎『公立炎上』(光文社) [その他]
著者は現役の高校の国語教師で、現在休職中らしい。幸い私はこの本に書かれているような事例に遭遇したことはまだないですが、これが事実だとすれば日本の未来は暗い。教師を中心テーマにした第2章と第3章が興味深いところですが、「指導力不足教員にはコストがかかる」という指摘は、確かに事実だと思います。
昨年10月に福井大学で開催された全国社会科教育学会で、モンゴルによって形成されたネットワークをテーマにした世界史の授業の発表があったようです。大変興味があります。どのような授業だったか、どなたかご存知の方ご教示を。こうした発表とか報告は、目にすることが難しいのが現状なので、レジュメ等まとめて閲覧できる場があれば重宝するんですけどね。発表した人も、色々と意見をもらえるのは有難いと思うのではないでしょうか?ネット上なら可能だと思います。
来月は教育実習が始まります。今年私の担当予定だった学生が、今日になって辞退とのこと。個人的には仕事が減ったので少々嬉しい気もします?が、やむを得ない事情ならばともかく、この時期になって辞退というのは、どうも配慮を欠いているとしか思えません。
今日社会科準備室で話題になったのは、教科書『諸説世界史』におけるペロポネソス戦争の記述。「前ギリシア世界は、おもに民主政ポリスを中心とするアテネ側と、貴族政ポリスを中心とするスパルタ側の二陣営にわかれてたたかうことになった。」スパルタ以外に貴族政をとるポリスがあったのか、という疑問。どうもスパルタというのは特殊なポリスというイメージがあったのですがね。ペロポネソス同盟に参加していたポリスとしては、コリントスが有名ですがこれも貴族政だったのでしょうか。
公立炎上 Death of the Public Education
- 作者: 上田 小次郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/03/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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