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「教師力養成塾」(早稲田アカデミー)と「教師力向上プログラム」(筑波大学)の共通点 [その他]

 鹿児島に旅行に行ったとき、子どもが「探偵学園Q」なる番組を見ていたので一緒に見ていたら、仮面ライダーG3-Xの氷川誠主任こと要潤が出てた。彼は以前、院内学級をテーマにした番組にも出演していた記憶があるので、平成になって仮面ライダーを演じた俳優では、オダギリジョーに次ぐ成功例かもしれない......

 という話はさておき、そのあと「NEWS ZERO」を見ていたら、早稲田アカデミーが実施している「教師力養成塾」が紹介されていました。代々木ゼミナールの「学習指導スキル研修プログラム」と違って、授業以前の「学習するための雰囲気づくり」の方法がおもな内容だと思われます[http://www.nakahara-lab.net/blog/2007/04/post_843.html]。代ゼミの教師向け講座にはあまり関心がないが(今年は講師が祝田秀全氏だったので例外)、早稲田アカデミーの講座は参加してみたい気がします。講座の内容すべてが、すぐに使えるというわけではないでしょうし、私立や塾と違って公立学校の場合、場合によっては授業以前の「出席させる」「着席させる」「教科書その他の準備をさせる」だけでも一苦労、気づいたら授業時間の半分が過ぎていた.....という笑うに笑えない状況もあります。が、公立には転勤がありますから、学んだことがいつかは役立つかもしれません。使える部分だけを取り出してもいいと思います。様々な指導法を学んで、その中から自分にベストフィットする方法を選ぶというのが教師の主体性だという気がします。私の個人的な意見では、テレビに登場していた先生は、「生徒の目線で」というスタイルを変える必要はないと思いますね。逆に私がその先生の真似をしても、生徒はついてこないでしょう。生徒は、そうした違和感は敏感に感じ取るような気がします。

 筑波大学の大学院で、学校の教師向けに教師向けに 「高度な授業力育成のための授業開発」[http://www.kyouiku.tsukuba.ac.jp/gp/index.html]というプロジェクトが実施されていますが、「教師力向上プログラム」として実施された講演会の講師は、現役の俳優と歌手の方[http://www.kyouiku.tsukuba.ac.jp/gp/img/poster.pdf]。「教室は舞台~教師に求められる演技力要請講座」という演題です。早稲田ゼミナールの教師力養成塾と似たコンセプトのような気がします。教師にもパフォーマーとしての資質が求められる世の中になっているようです。

 他の教科・科目に比べて、歴史の授業では、教師の「語り」がかなり大きなウェイトを占めています。それだけに、授業の内容以前の教師の気配りはかなり大切。本間昇著『歴史の授業の展開』(あゆみ出版)という本では、「歴史授業のための20話」として、「聞く子は育つ 大切な授業態度」「まずエンジンをかける 授業の導入について」「紙芝居屋さんを見習う 語り上手になろう」「話の乱れは頭の乱れ 話し上手なるひけつ」「人を見て法を説け 話・説明・講義の区別」など、教師の「演出」に関する話が並んでいます。こうしたスキルは、授業の内容と、いわば車の両輪とも言えるのではないでしょうか。  テレビをみていて驚いたのは、都内の私立高校の職員全員で参加するという話。地方の公立高校の講師は、経済的だけでなく物理的にも参加することは難しいように思います。これも格差?


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にっしー

突然失礼します。筑波大学大学院生で、この土日から早稲田アカデミー教師力養成塾に通っている者です。
いつも楽しく学ばせて頂いております。

今回の記事では、偶然「筑波」と「養成塾」について書いてあり、
驚きました。
先生のおっしゃる通り、パフォーマーとしての技術が求められているとひしひしと感じました。
昨日は、「起立→礼→着席」だけを繰り返し練習したり、
授業開始5分の練習をしました。
私の場合新卒ですので、こうして塾で学べることなど、
とにかくなんでも学んで、実践して、
自分らしくできるものを身につけていこうと思っています。

ところで、私は授業力だけでなく、特に専門性に不安を持っています。
大学に入るまで10年間海外で生活したこと、進学後も途上国を旅行したことなどから、
社会科の教師を志望するようになりましたが、
歴史・地理の知識が足りず、苦戦しています。

日々本を読み続けること、いろいろな方とお話すること、
こうしてBlogを読んだり情報を得ること、など努力はしていますが、
実際どう授業を行っていくのか?という一番の不安があります。

つきましては、もし関東圏で参加できる、
社会科教師の勉強会等ありましたら、教えていただけないでしょうか。

突然のお願いで申し訳ありません。

私は現在、出身の千葉県の二次試験に向けて勉強しています。
落ちても、講師で教壇に立つことを目指してがんばります。

よろしくお願い致します。
by にっしー (2007-08-20 10:02) 

zep

にっしーさん、はじめまして。教師力養成塾のような内容はすべての教師に関係するのでニーズは多いですが、教科内容の話になると(特に地歴などは科目に分かれてしまうので)教師の数が少ないこともあり、研修の場は少ないでしょうね。就職すると、各都道府県には地歴公民研究会が必ずあり(先日群馬での研究会には、阪大の桃木先生が招かれていました)、勉強もできます。が、現場にはいると多忙で、熊本では一年に一度研究大会が開催される程度です。これは公的な団体ですが、民間の団体で関東圏というと、数多くの実践集を公刊している、千葉県の歴史教育者協議会が有名だと思います(http://www.jca.apc .org/rekkyo/)。にっしーさんが歴教協と歴史観が共有できない、というならばオススメしませんが、今のところすぐに参加できる勉強会を開催している団体というと、歴教協くらいしか思いつきません。まずは千葉県歴教協世界史部会が発表している実践集をご覧になってはいかがでしょうか(すでに目になさっていたら申し訳ありません)。ご活躍を期待いたします。
by zep (2007-08-22 11:59) 

にっしー

以前、お礼のお返事を書いたはずだったのですが、
今もう一度確認したところ、コメントが入力されていませんでした。
大変失礼しました。
そして、お返事ありがとうございました。

ホームページや書籍を調べているところです。
在学中できることにはどんどん取り組んでいこうと思います。

これからもBlog楽しみにしています。
by にっしー (2007-08-26 13:46) 

zep

あまりお役に立てず申し訳なかったです。授業力向上の第一歩は、他人の授業を研究することだと思います。その中から自分が使えそうな部分を取り出して、再構成していくのが基本ではないでしょうか。ご活躍を祈念いたします。
by zep (2007-08-28 20:42) 

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