尾鷲卓彦『図説 中国酷刑史』(徳間書店) [歴史関係の本(小説以外)]
昨日菊陽町の漫遊館(ぐるぐる倉庫はおおぜいの人でごった返していましたが、こちらは至って静かでした)で買った本(714円)。他に買ったのは、『世界の歴史17 ヨーロッパ近世の開花』(中央公論新社、780円)。
「松やに剥皮法」「二龍、髭を吐く」「抽腸」など、文字にするのも憚られる刑罰の数々。「図説」ということで、多くの図版が掲載されていますが、これらの多くは『点石斉画報』という清末の絵入り新聞からとられたもの。中にはユーモラスなものもあり、この絵入り新聞が当時庶民の娯楽であったことがうかがえます。19世紀末にはイギリスでもこうした絵入り新聞が人気を博したそうですが、やはり中国の方が気合いが入って?いるようです。「はじめに」にもありますが、刑罰のバックボーンにある中国文化は深遠。二年ほど前、熊本日々新聞に中国残留孤児の方の体験談が連載されており、その中に文革期の公開処刑とそれにまつわるエピソードが紹介されていました。酷刑の歴史は、現代にも受け継がれているようです。
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