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満鉄の株券 [モノ教材(紙モノ)]

満鉄株券01.jpg 満鉄株券02.jpg


南満州鉄道の株券。いずれも10株券で、額面は500円。Yahoo!のオークションで上は2000円、下は2102円でした。
 上の券に印刷されている総裁名は仙石貢(任1929年8月~1931年6月)。裏には、「家督相続」による名前の変更などがされています。最後の日付は昭和16年4月23日となっており、太平洋戦争が始まった年です。また下の券に印刷されている総裁は大村卓一 (任1939年3月~1943年7月)で、昭和15年の発行です。


パシイ.jpg
 下の株券の下部に描かれている機関車の絵。「あじあ号」(パシナ形)だと思ったのですが、パシイ形のようです。あじあ号が走っていたのは、帝国書院の『タペストリー』(六訂版では231㌻)にあるように大連からハルピンまででした。このうち新京- ハルピン間は軌道が脆弱なため、軸重の大きいパシナ形機関車は使用できなかったため、代わりに用いられたのがパシイ形機関車です(パシナはパシイより20トン近く重い)。『タペストリー』の「よみとき」で、あじあ号の平均時速を求めよう、という問題がありますが、大連ーハルピン間ではなく、新京ーハルピン間となっているのは、このためかもしれません。大連 - 新京間701kmは所要8時間30分で表定速度(停止している時間も含んだ所要時間)は82.5km、大連 - ハルピン間943.3kmは12時間30分で表定速度は75.5kmです。

 パシイ形機関車は日中戦争後、中華民国に引渡され、中華人民共和国成立後も「勝利」という名称で使用されました。


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