SSブログ

地歴・公民科研究会 [その他]

 今年の会場は玉名高校。来年創立110周年を迎えるという伝統校で、校舎にはいると、窓枠や、壁、照明器具などに歴史を重ねた風格を感じる。福岡の明善高校に近い雰囲気。校舎は、噴水が綺麗な前庭および正門とともに有形文化財だそうだ。資料室の展示物も興味深い。 何度か一緒に仕事をさせてもらったK先生の世界史(2年生)を見学。ちょうど、ウチと同じ部分(唐代)だったので、興味深く見ることができた。
 世界史分科会の講師は、東海大学の奥山甚一先生(総合経営学部長)。奥山先生はスリランカの社会経済がご専門で、演題は「スリランカ-カレーから民族問題まで」。スリランカのカースト制度をはじめ、あまりに面白くて1時間ではとても時間が足りない。驚いたのは、スリランカコーヒー。オランダ統治時代、茶ではなくコーヒーが栽培されていたそうで、140年ほど前には世界第3位のコーヒー豆生産国だったとのこと。確かにオランダ支配下にあったインドネシアのトラジャコーヒーは有名。好評だったのは、先生ご持参のスリランカカレー。「ラ・サナイ」というスリランカカレーを出してくれるお店から直接持ってきていただいた。チキンカレーは絶品で、「辛い、美味い!」。阿蘇でインド人シェフが経営してる「アソバラウ」のカレーも美味しいが、これもいい。
 全体会の講師は、熊日新聞の論説委員である山口和也氏。話を聴いているうちに「ああ、あの記事を書かれたのがこの方か!」と当時を思い出すことしきり。今日うかがったことのほとんどを覚えていることに、自分でもちょっとビックリ。オフレコに近い取材現場の裏話は実にスリリングで、なかでも建設業界談合現場潜入の話は手に汗握るおもしろさ。なかでも談合の情報ソースは、低コストで高い技術力を持つ会社だったというのは興味深い。つまり、「談合がなければ絶対ウチが受注できる」という自信がある会社だということ。なるほど、合点がいった。業界団体というのは、まさしくヨーロッパ中世都市における同職ギルド(ツンフト)なのである。自由競争を排して、ギルドメンバーの共存共栄をはかり、消費者の利益とは相容れない団体。今日聴かせてもらった取材現場の話は、特別にディープな話ばかりで、おそらく日々の作業は地道な取材の繰り返しなのだろう。学問の研究作業と同じではないか。敏腕記者のイメージとは違って語り口も穏やかで、「ジャーナリストの正義とは」といった大上段に振りかぶらないところが、逆にカッコいい。上善は水のごとし。


 国府高校のT先生(娘さんは熊高での教え子)に誘われて、M先生との3人で玉名ラーメンを食す。その話はFacebookにて。来年は北高が会場。



tama01.jpg

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。