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ダヴィド「サン・ベルナール峠を越えるナポレオン」 [授業ネタ]

 昨日課外が終わって、生徒が質問に来た。
「先生、ダヴィドの『サン・ベルナール峠を越えるナポレオン』の絵は何枚あるんですか?」
ワトーの「シテール島への船出」にまつわる話は有名だが(http://zep.blog.so-net.ne.jp/2010-06-12)、あの有名なナポレオンの絵が複数あるとは.....質問にちょっと驚いたのだけど、理由を聞いて納得。

ナポレオンが肩に巻いているショールの色が違う。

帝国書院の『タペストリー』掲載の絵に描かれているのは黄色。
http://www.salvastyle.com/menu_neo_classicism/david_bernard.html

山川出版社の『世界史写真集』にはいってるのは絵は赤。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:David_napoleon.jpg

これだけ違う色ならば、「印刷の具合で」ということでもあるまい。
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コメント 2

catman

はじめまして。仕事の関係で調べたことがあります。マルメゾンにある,マントがオレンジなのがスペイン王カルロス4世に依頼された第1バージョンで,シャルロッテンブルクにある赤マントがナポレオン自身に依頼された第2バージョンといわれています。その他に助手を使って3点のレプリカを制作し,さらに弟子による模写も数点あるとか。
同じ赤マントでも,馬が栗毛だったり,白黒ぶちだったり,白馬だったりします。
確認したときは,マルメゾン,シャルロッテンブルク,ヴェルサイユ宮殿に2点,ベルデヴェール宮殿,富士美術館と6点ありました。富士のは弟子の模写ではないかと。
ご参考になれば幸いです。
参考文献:鈴木杜機子『画家ダヴィッド』晶文社

by catman (2013-01-18 18:52) 

zep

おお、catmanさん、ありがとうございます!実は帝国書院に問い合わせたのですが、編集部でもわかりかねている様子で、ちょっと待って欲しいとの回答でした。本当に助かりました。明日、センター試験の会場で、質問してきた生徒に教えてあげたいと思います。それにしても、「仕事の関係で調べた」とのこと、いったいどんなお仕事なのかな??といらぬところで気になってしまいました(^^;)
by zep (2013-01-20 00:12) 

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