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アウストラロピテクスの化石レプリカ [モノ教材(模型)]

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 アウストラロピテクスの頭部化石の模型。1/1でかなりリアルですが、値段も3万4900円と高価です。化石セブン[http://www.kaseki7.com/]というショップで扱っており、ほかにネアンデルタール人とクロマニョン人の頭骨レプリカもあります。アウストラロピテクス属にはアフリカヌスほか5種がありますが、これは「ルーシー」で有名なアファレンシス(アファール猿人、約320万年前)のレプリカです。「現在の人間とどこが違う?」と発問し、頭が小さく、顎が大きいことに気づかせたいところ。猿人というと、ゴリラみたいな大きさを想像するかもしれませんが、ルーシーは身長110センチ、体重27キロという大きさでした。

 人類は進化するにつれて脳が大きくなっていきますが、大きくなり始めるのは約240万年前ごろから。ホモ属の誕生です。この段階でも現生人類の脳に比べれば、まだ半分程度ですが、400万年以上3分の1だったのですからこの変化は大きい。

 では、脳が大きくなる要因はなんでしょうね?我々の脳は体重のわずか2%の重さをしめるだけなのに、消費するエネルギーは、全体の20~25%にも及びます。原人でさえ、17%になるとか。これだけのエネルギーを消費する脳を維持するためには、高カロリーで栄養豊富な食糧が必要です。三井誠著『人類進化の700万年』(講談社現代新書)には、「人間は肉をたくさんたべるようになったから、脳を大きくできた」という説が紹介されています。原人となって火を使って「焼き肉」を食べるようになり、頭が大きく顎が小さくなった.....のかもしれません。




人類進化の700万年 (講談社現代新書)

人類進化の700万年 (講談社現代新書)

  • 作者: 三井 誠
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/09/17
  • メディア: 新書



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司南~中国の羅針盤の起源 [モノ教材(模型)]

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 中国で漢代に作られた方位磁針、司南の模型です。Yahoo!のオークションで3000円でしたが、スケールは1/13であまり大きいものではありませんでした。ちょっと期待はずれ。
【参考記事】
http://www.elekiban.com/html/column05.html
http://www.neomag.jp/magnet_history/history_2.html


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サンタ・マリア号 [モノ教材(模型)]

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 1992年に向け、スペイン政府などは、アメリカ「発見」500年を記念する祝賀事業を計画している。これに対して、ラテンアメリカ諸国では、異議を申し立てる動きが政府レベルだけでなく、多方面で繰り広げられている。この異議申し立てについて、150字程度で説明せよ。
(神戸市立外国語大・1990年)


 コロンブスが大西洋を横断してバハマ諸島に到達したときの艦隊の旗艦サンタ・マリア号の木製模型。サンタ・マリア号は、キャラック船とよばれる遠洋航海用の帆船で、他の2隻ニーニャ号とビンタ号は一回り小さいカラベル船(キャラベル船)とよばれる帆船です。 ピンタ号とニーニャ号はともにスペインへの帰還を果たしたものの、サンタ・マリア号は、探検の途中イスパニョーラ島で座礁し解体されてしまいました。解体後、使える木材は要塞の資材として使用されたということです。
  神戸市のメリケンパークにある神戸海洋博物館屋外にサンタマリア号の復元船が展示されています



コロンブス航海誌 (岩波文庫 青 428-1)

コロンブス航海誌 (岩波文庫 青 428-1)

  • 作者: クリストーバル・コロン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1977/01
  • メディア: 文庫



1492コロンブス

1492コロンブス

  • 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
  • メディア: DVD



1492: Conquest of Paradise

1492: Conquest of Paradise

  • 出版社/メーカー: Pathe
  • メディア: DVD



1492: Conquest of Paradise

1492: Conquest of Paradise

  • 出版社/メーカー: Arista
  • メディア: DVD



船の歴史文化図鑑

船の歴史文化図鑑

  • 作者: ブライアン・レイヴァリ
  • 出版社/メーカー: 悠書館
  • 発売日: 2007/08/10
  • メディア: 単行本



船の歴史事典 コンパクト版

船の歴史事典 コンパクト版

  • 作者: アティリオ クカーリ
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2002/06
  • メディア: 単行本



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ワヤンの人形(その2) [モノ教材(模型)]

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 以前紹介したワヤンは木製でしたが、これは牛皮。骨骼は魚の骨です。色は以前紹介した方が、よい感じですが、大きさや的にはこちらのほうがいいかも。1900円でした。


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「馬踏飛燕」(「銅製奔馬」) [モノ教材(模型)]

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  中国の甘粛省武威で出土した「馬踏飛燕」(「銅製奔馬」)のレプリカです。Yahoo!のオークションで1000円でしたが、本物に比べると、造りはかなり稚拙。「馬踏飛燕」は、わが国の世界史の資料集では、武帝が求めた「汗血馬」としてとりあげられているのは周知のとおり。現在中国国家観光局のロゴにもなっています。実物の大きさは長さ45×高さ34.5センチですが、このレプリカは長さ31×高さ23.5センチ。

 この「馬踏飛燕」が発見されたのは、甘粛省武威の雷台。山川出版社の『歴史と地理』(No.611、2008年2月号)に掲載されている「『世界史の教室から』に寄せて」という記事の中に、「河西回廊を説明する」という項目がありますが、武威はこの河西回廊の東部に位置します。文革時代の1969年10月、防空壕を掘っていたところ後漢時代の将軍の墓を発見、その中から発掘されたもので、実物は蘭州の甘粛省博物館にあり、現在墓にはレプリカで発見時の状態が再現されています。ちなみに「馬踏飛燕」の命名者は郭沫若

参考記事 [http://www.peoplechina.com.cn/maindoc/html/kaogu/museum/200304.htm]



漢の武帝 (岩波新書 青版 (24))

漢の武帝 (岩波新書 青版 (24))

  • 作者: 吉川 幸次郎
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000
  • メディア: 新書







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中国殷代の青銅器レプリカ(鼎) [モノ教材(模型)]

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 Yahoo!のオークションで、3600円でした(開始価格は100円)。高さが約16㌢、重さ0.72㌔と、あまり大きなものではありませんが、授業で見せるにはちょうど良いサイズです。3本の足と、2つの耳という鼎の典型的な形状をしているので、教材としては適当なモノだと思います。Yahoo!のオークションでは、中国の業者がこうした「中国の古美術骨董」モノをたくさん出品していますが、法外な送料を請求されたりとトラブルをよく耳にするので、出品地域が「海外」となっている商品には手を出さない方が無難です。



古代中国 天命と青銅器―諸文明の起源〈5〉 (学術選書)

古代中国 天命と青銅器―諸文明の起源〈5〉 (学術選書)

  • 作者: 小南 一郎
  • 出版社/メーカー: 京都大学学術出版会
  • 発売日: 2006/08
  • メディア: 単行本


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ワヤンの人形 [モノ教材(模型)]

 インドネシアのワヤンの人形です。左側の3体はワヤン・クリ、右端はワヤン・ゴレ。ワヤン・クリの3体は楽天市場のアジアンマーケットプレイスというショップで、1体2200円でした。5000円以上購入すると送料無料ということで、3体も購入したのですが、実際に使用されるものではなく飾り物だったので少々ガッカリ。これは木製ですが、本物は皮革製です(ワヤン・クリの「クリ」は皮の意味)。まぁ教材としては十分でしょう。今年の大阪大の入試にも出題されてましたが、イスラーム国家であるインドネシアでも、インド(ヒンドゥー教)の「マハーバーラタ」「ラーマーヤナ」が演じられるということで、東南アジア文化の多様性を示すことができるでしょう。

 『ワヤン人形図鑑』という本で調べてみましたが、購入した人形に該当するものは見つかりませんでした。ワヤンはガムランの演奏とともに演じられるそうですが、なかなか幻想的な音色です。


ワヤン人形図鑑 (1982年)

ワヤン人形図鑑 (1982年)

  • 作者: 松本 亮
  • 出版社/メーカー: めこん
  • 発売日: 1982/11
  • メディア: -
ワヤンの基礎 (1982年)

ワヤンの基礎 (1982年)

  • 作者: 松本 亮
  • 出版社/メーカー: めこん
  • 発売日: 1982/12
  • メディア: -
ワヤンを楽しむ

ワヤンを楽しむ

  • 作者: 松本 亮
  • 出版社/メーカー: めこん
  • 発売日: 1994/12
  • メディア: 単行本
幻影綺譚マハーバーラタ

幻影綺譚マハーバーラタ

  • アーティスト: 民族音楽, トゥガララン村のワヤン一座
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2000/08/02
  • メディア: CD
Real ASIA

Real ASIA

  • アーティスト: オムニバス, トゥガララン村のワヤン一座, スラカルタ・インドネシア芸術学院舞楽団, 門付け芸人ジョーギーたち, ノロヴバンザド, ドゥドゥマ, G.ヤギャーン, D.ツーブシンジャーギャル, ヤマサリ, ラースロー・ベルキとジプシー楽団, チ・ボラグ
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2006/01/25
  • メディア: CD


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甲骨文字と兵馬俑のレプリカ [モノ教材(模型)]

 島根県での研修の際、講座を担当していただいた松江教育センターの先生から、わざわざ送っていただいた品々です。先生自ら中国に行かれた折に購入なさったとのこと、荷物になり重かったろうに.....と恐縮しきりでした。

 まずは兵馬俑のレプリカです。

 これは甲骨文字が刻まれた亀甲のレプリカ。送っていただいた先生もおっしゃってましたが、「甲骨文字は亀甲の裏側に刻む」というのは発見でした。

 甲骨文字トランプ。1枚1枚に異なる文字と解説(もちろん中国語)が印されているのですが、JOKER(とパッケージの裏側)のなんともエロティックなデザインがアンバランスで、実に面白いです。

 今年はすでに古代中国の部分は終わっているので、来年が楽しみです。


甲骨文字の読み方 (講談社現代新書)

甲骨文字の読み方 (講談社現代新書)

  • 作者: 落合 淳思
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/08/17
  • メディア: 単行本
よみがえる文字と呪術の帝国―古代殷周王朝の素顔 (中公新書 (1593))

よみがえる文字と呪術の帝国―古代殷周王朝の素顔 (中公新書 (1593))

  • 作者: 平〓 隆郎
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2001/06
  • メディア: 新書
始皇帝陵と兵馬俑 (講談社学術文庫)

始皇帝陵と兵馬俑 (講談社学術文庫)

  • 作者: 鶴間 和幸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/05
  • メディア: 文庫
秦漢帝国―中国古代帝国の興亡 (講談社学術文庫)

秦漢帝国―中国古代帝国の興亡 (講談社学術文庫)

  • 作者: 西嶋 定生
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1997/03
  • メディア: 文庫
第03巻 ファーストエンペラーの遺産(秦漢帝国) (中国の歴史 全12巻)

第03巻 ファーストエンペラーの遺産(秦漢帝国) (中国の歴史 全12巻)

  • 作者: 鶴間 和幸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/11/10
  • メディア: 単行本
秦漢帝国へのアプローチ (世界史リブレット)

秦漢帝国へのアプローチ (世界史リブレット)

  • 作者: 佐藤 次高, 岸本 美緒, 木村 靖二, 鶴間 和幸
  • 出版社/メーカー: 山川出版社
  • 発売日: 1996/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


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ナチズムとポルシェ(2) [モノ教材(模型)]

 昨日の続きです。第二次世界大戦中、フェルディナント・ポルシェは戦車をはじめとする軍用車両の設計も手がけました。現在40歳以上の人なら、タミヤ模型の「ミリタリーミニチュシリーズ」にあったキューベル・ワーゲンや、キューベル・ワーゲンを改造した水陸両用車のシュヴィム・ワーゲン等を覚えているのではないでしょうか。名高い重戦車ティーガーⅠ型(ティーゲル、英語ではタイガー)も、その一つ。ですが、プラモデルなどで有名なティーガー戦車は、ポルシェの設計したものではなく、鉄道車両の製造をしていたヘンシェル社がつくったものです。1942年4月20日、ヒトラーの53回目の誕生日にあわせて、ポルシェ社とヘンシェル社が試作車をつくりましたが、検討の結果ヘンシェル社のものが採用されました。
 ポルシェ・ティーガーは、当時としては画期的な電動モーターで走る戦車でした。陸軍兵器局が要求した重装甲と連合軍戦車に対する圧倒的な火力は、結果的に車体重量の増大を招いてしまいます(50トンを超える重量があった)。このため機械式変速機ではこの大重量に耐えられないと判断したポルシェは、エンジンで発電し、その電気で走る戦車を開発しました。電気の量を変えてやると、スピードも変わる、したがって変速機がいらないというのがポルシェ・ティーガー。しかし大電流が流れたときにはコードが焼き切れるなど、機械的信頼性に乏しい代物で、制式採用とはなりませんでした。しかし90両だけ生産され、この車体を流用してつくられたのが、ティーガー駆逐戦車です。これは設計者のフェルディナント・ポルシェにちなんで「フェルディナント」と呼ばれ(のちには「エレファント」と呼ばれるようになった)、大きな戦果をあげました。ポルシェはさらに大戦末期には、マウスという超重戦車を開発しています。これは128ミリ砲(ティーガーの主砲は88ミリ)を搭載した、重さ188トンという電気駆動式の戦車ですが、重さ故に(ティーガー戦車の3倍以上)ほとんど実用化されず、2台だけ試作されたという記録があります(画像はごちら[http://www.achtungpanzer.com/pz7.htm])。




ティーガー(ポルシェ・プロトタイプ:左)と、駆逐戦車エレファント(タカラの食玩「ワールドタンクミュージアム」シリーズより)

 こうした軍用車両の開発がわざわいして、ポルシェは戦後ナチス協力者としてフランスに拘束されてしまいます。かつてはポルシェの才能を高く評価するためか、「拘束はルノー社の陰謀であり、日本でも日野自動車が生産していた名車ルノー4CVもフェルディナント・ポルシェが開発した」という説が広く信じられていましたが、これは誤った説のようです。釈放後は息子と共にスポーツカーとしてのポルシェのブランドを確立したことは、よく知られている通り。フォルクスワーゲン社の会長 フェルディナント・ピエヒは、ポルシェの孫にあたります。  アウトバーンの存在は、ドイツを世界有数の自動車産業大国の基盤となったわけですが、そうしたルーツがナチスにあるとは皮肉なことです。  タミヤ模型のポルシェ特集「ポルシェ・パラノイア」[http://www.tamiya.com/japan/monthly/006_porsche/index.htm]

 ところでこのSo-netブログには、管理ページにアクセスカウンターがついていますが、そちらのアクセス数はとうとう10万を超えていました。

 私がカスタムペインに設置しているFC2のカウンターは、まだ7万台なんですが。どうもSo-netのカウンターは、単純にアクセス数だけをカウントしているようで2重、3重にカウントしているのでしょうね。

ポルシェの生涯―その苦悩と栄光 (1980年)

ポルシェの生涯―その苦悩と栄光 (1980年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 南雲堂
  • 発売日: 1980/03
  • メディア: -

ポルシェ―自動車を愛しすぎた男

ポルシェ―自動車を愛しすぎた男

  • 作者: 斎藤 憐, 広野 徹
  • 出版社/メーカー: ブロンズ新社
  • 発売日: 1987/11
  • メディア: 単行本

ポルシェ博士とヒトラー―ハプスブルク家の遺産

ポルシェ博士とヒトラー―ハプスブルク家の遺産

  • 作者: 折口 透
  • 出版社/メーカー: グランプリ出版
  • 発売日: 1988/07
  • メディア: 単行本

図説ティーガー重戦車パーフェクトバイブル―決定版

図説ティーガー重戦車パーフェクトバイブル―決定版

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 学研
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: ムック

ティーガー1重戦車1942‐1945

ティーガー1重戦車1942‐1945

  • 作者: トム イェンツ, ヒラリー ドイル, ピーター サースン, 高橋 慶史
  • 出版社/メーカー: 大日本絵画
  • 発売日: 2000/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

ティーガー―無敵戦車の伝説 1942~45〈上巻〉

ティーガー―無敵戦車の伝説 1942~45〈上巻〉

  • 作者: エゴン クライネ, フォルクマール キューン
  • 出版社/メーカー: 大日本絵画
  • 発売日: 1991/02
  • メディア: 単行本

ティーガー―無敵戦車の伝説 1942~45〈下巻〉

ティーガー―無敵戦車の伝説 1942~45〈下巻〉

  • 作者: エゴン クライネ, フォルクマール キューン
  • 出版社/メーカー: 大日本絵画
  • 発売日: 1991/05
  • メディア: 単行本

ティーガー重戦車 part 1

ティーガー重戦車 part 1

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: コーエー
  • 発売日: 2005/08/13
  • メディア: 大型本

ティーガー重戦車 part 2

ティーガー重戦車 part 2

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: コーエー
  • 発売日: 2005/12/01
  • メディア: 大型本
PANZERTALES WORLD TANK MUSEUM illustrated―ワールドタンクミュージアム図鑑

PANZERTALES WORLD TANK MUSEUM illustrated―ワールドタンクミュージアム図鑑

  • 作者: モリナガ・ヨウ
  • 出版社/メーカー: 大日本絵画
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 大型本
WORLD TANK MUSEUM

WORLD TANK MUSEUM

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2003/01
  • メディア: ムック


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ナチズムとポルシェ [モノ教材(模型)]

 山川出版社の『詳説世界史』には、「ナチスは四カ年計画によって軍需工場を拡張し、」アウトバーン(自動車専用道路)建設など大規模な土木工事をおこして失業者を急速に減らし、イタリア=ファシズムにならって大衆娯楽や福祉にも一定の配慮を示して国民の支持を得た。」とあります。第一次世界大戦で敗戦国となったドイツは巨額の賠償金支払いに苦しみ、また第一次大戦後のベルギー・フランスによるルール占領とそれに対する消極的抵抗によりインフレも進行、失業者も増大しました。1933年に政権を握ったヒトラーは、アウトバーンの建設をはじめとする公共事業を進めることで失業者をなくし、国民の支持を獲得しようとしたわけです。この結果、ヒトラーが政権の座についたとき600万人いたドイツの失業者は、1939年に30万人にまで減少したといいます。
 一方大衆娯楽や福祉を担当したのが、「歓喜力行団」(Kraft durch Freude:KdF)という組織。ドイツでは1933年5月にすべての労働組合が解散を命じられますが、その代わりに国民の支持を得るため11月につくられたのが、歓喜力行団です。労働者はこの組織を通じてコンサートや映画、旅行などのレジャーを提供されました。
 1933年にドイツの政権を獲得したアドルフ=ヒトラーは、政権掌握の1カ月後、ベルリンで自動車博覧会を開催しますが、そこで彼は「国民車(フォルクスワーゲン)」を発表しました。国民車の条件は、①最高時速100km/hで走ること(アウトバーンを走らせるため)、②100km走るために必要なガソリンは7リットル以下であること(100kmにつき3マルク以上の支出にならないため)、③4~5人乗りであること、④冷却は空冷式であること、⑤値段が1000マルク以下であること、の5点です。これにもとづいて開発されたのが「フォルクス・ワーゲン・タイプ1(通称ビートル)」であり、1938年には正式に「歓喜力行団の車(KdF Wagen)と命名されました。4月からウチの2年生が使う世界史の資料集『タペストリー』(帝国書院)には、「ファシズム」の項目に当時のフォルクスワーゲンの宣伝ポスターが掲載されています(「1週間に5マルクの節約で車を」というスローガンが興味深い)。


 デル・プラド・ジャパン 「週間カー・コレクション」No.4


 このKdF Wagenを設計したのが、フェルディナント・ポルシェ(1875~1951)。彼がシュトゥットガルトに設立したポルシェ設計事務所が、現在のポルシェ社(Dr.Ing.h.c.F.Porsche AG)の前身です[ポルシェ・ジャパン公式サイト http://www.porsche.com/japan/jp/aboutporsche/porschehistory/milestones/earlyyears/]。


 オーストリア(オーストリー)発行 フェルディナント・ポルシェ生誕100周年記念切手(1975年)


 しかしフェルディナント・ポルシェが開発したのは、乗用車だけではありませんでした。第二次世界大戦中、彼は戦車をはじめとする軍用車両の開発を手がけます。現在40歳代の人は、タミヤの「ミリタリーミニチュアシリーズ」を覚えていることでしょう。ポルシェが開発した戦車の話は次回に。

 ところで、ポルシェ・ジャパン社の公式サイトでは、「フェルディナン・ポルシェ」という表記になっています。日本人ほど、ヨーロッパ人は名前の発音にこだわらない?


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