エンフィールド銃 [モノ教材(模型)]
1857年にインドで起こった「インド大反乱」は、英東インド会社のインド人傭兵であるシパーヒー(セポイ)の反乱をきっかけにインド全体に広がりました。シパーヒーの乱が、新しく採用されたライフル銃にあったことは有名な話です。これはその新式銃エンフィールド銃のモデルガンです。スペイン製で18750円。消費税が937円で、合計19687円。送料はサービスながら、4人の子を抱える私にとっては、真冬に全裸で清水の舞台から飛び降りるような買い物でした。結構全長があり、小4の次男の身長とほぼ同じ。教室に抱えていくだけで苦労しそうです。買った店は楽天の中にある「岐阜関刃物工房 V.ROAD」というお店。商品名は「デニックス(DENIX) マスケット銃(No.1067)」。購入の際は(たぶんいないだろうけど)下のバナーをクリックして買ってくれると、アフリィエイト(187円)なので嬉しいです(笑)。
このエンフィールド銃は、それまで使用されていたマスケット銃(通称「ブラウン・ベス」)に代わり、1853年に制式採用されました。Uくんが寄贈してくれたインド映画『The Rising - Ballad of Mangal Pandey』にこの銃の使用方法をシパーヒーたちに白人が教えるシーンが出てきます。そのシーンでは「これはブラウン・ベスによく似ているが、狙いは正確で射程距離はマスケット銃の5倍だ」と説明されていました。山川出版社の教科書『詳説世界史』の教授書には薬包の使用方法が出てきますが、ここはDVDにこのモデルガンを示したほうがインパクトあるでしょう。ちなみに『Mangal Pandey』のサントラCDも楽天で売ってました。
私の手元にあるDonald Featherstone著『WEPONS & EQUIPMENT of the VICTORIAN SOLDIER』によると、エンフィールド銃が採用される前、短期間だけミニエー銃が使われていたそうですが、エンフィールド銃というのはエンフィールドという場所にあった王立小火器工場でつくられたものを指すようです。このエンフィールド銃は、英軍がクリミア戦争で使用し、セヴァストーポリの戦いでも成果をあげています。射程は最高で1200ヤード、熟練兵は1分間に3発の発射が可能だったということですから、先込め式とはいえ、かなりの高性能です。この高性能ゆえ、アメリカの南北戦争、日本の明治維新でも数多く使用されています。
ゼロ戦 [モノ教材(模型)]
以前紹介したT型フォードと同じく、今は倒産してしまったデル・プラド社の「世界の戦闘機」シリーズの1台。Yahoo!のオークションで980円。
太平洋戦争における大日本帝国海軍の主力戦闘機である零式艦上戦闘機、いわゆる零戦(通称:れい戦、ゼロ戦)。名称の由来は、採用された昭和15年(1940年)が皇紀2600年にあたり、下2桁が「00」になったためです。設計の中心となったのは三菱航空機ですが、生産とその後の改良の中心は中島飛行機でした。この模型に付属しているスペックカードによると、A6M型全体で11283機のうち、6570機が中島で製造されたそうですが、現在の富士重工(スバル自動車)は、この中島飛行機の流れをくむ企業です(2001年に、中島飛行機の創業者中島知久平の孫で、文相も勤めた中島源太郎の二男である中島洋次郎代議士が自殺したとき、私はニュースで初めて富士重工が元々中島飛行機だったことを知りました)。現在は日産自動車に吸収された、スカイラインで有名なプリンス自動車も中島飛行機の流れをくむ企業でした。
太平洋戦争の緒戦において圧倒的な力を見せつけた傑作機、A6M2型の武装は主翼部分の20ミリ機関砲と機首の7.7ミリ機関銃がそれぞれ2基ずつ。以前から疑問だったのが、「7.7ミリ機銃はなぜプロペラに当たらないのか」という点。同じような疑問を持つ人って、やはりいるようですね。Yahoo! 知恵袋の記事[http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail.php?qid=119636886]をご覧ください。
ケネディとジョンソンの大統領専用パレード・カー [モノ教材(模型)]
先日リンカーン大統領が暗殺されたときに乗っていた専用車のモデル「X-100」の1/24スケールの模型を紹介しましたが、今回紹介するのは1/43のX-100とそのX-100を改造したジョンソン大統領のパーレドカー「QUICK FIX」の模型です。Yahoo!のオークションでX-100が6000円、Quick Foxが5780円でした。2台で1万2千円、送料まで入れると約1万4千円の買い物で、かなり迷った末の購入でしたが、海外から直接購入して1万8千円も払うことを思えば、安かったと自分に言いきかせています。もっともYahoo!のオークションにはジョンソン・カーが2000円、ケネディ・カーは4000円くらいから出品されることもあり、一概に安い買い物とは言えませんが、「安く買えた」あるいは「失敗した」という話を生徒はけっこう喜んで聞いてくれるのですよ(笑)。
スケールが1/43 なので、以前紹介した1/24 モデルに比べると大きさ的には見劣りしますが、値段はちょうど3倍しました。その理由は、これがミニチャンプス という世界的にもコレクターが多いドイツのミニカー専門メーカーの製品だからです。海外ではヤトミン社のモデルが30ドル程度なのに対して、ミニチャンプスは60ドル程度と2倍くらいが相場です。ただコレクションとしてはともかく、授業でモノ教材として使うには、ヤトミン社の1/24モデルの方がずっといいと思います。
私が今回買ったミニチャンプスのX-100は、ケネディ大統領が暗殺された時を再現した「ダラス・ヴァージョン」で、ケネディ大統領夫妻とテキサス州知事夫妻のフィギュアがついています。Yahoo!のオークションには、これとは違ってケネディ大統領が旧西ドイツを訪問した時を再現した「ベルリン・ヴァージョン」のX-100も出品されています。「ベルリン・ヴァージョン」にはケネディ大統領の他、当時のアデナウアー西独首相のフィギュアが付属しているようです。車についているのも、ドイツの国旗です。
この「QUICK FIX」、改造前とどのように変化したのでしょうか。箱に書いてある内容を拾い読みしてみると、
①17%パワーアップしたエンジン
②高密度のアルミニウムのリムが入った、パンク防止タイヤ
③弾丸が直撃しても爆発しないように porous form(?) で満たされた燃料タンク
④油圧作動式後部シートの撤去と、追加のエアコン設備
⑤強化による車体重量の増加を可能にするための、車体構造の強化
⑥部分的には3インチの厚さと1500ポンドの重さをもつ防弾ガラス
⑦車外の声を聞いたり、車外に話しかけることのできるスピーカーシステム
といったところ。改造には6カ月の時間と50万ドルの費用がかかったそうですが、オハイオ州シンシナティにある工場からこの車が戻ってきたとき、ジョンソンはすぐには使おうとせず、ミッドナイトブルーから黒に塗り替えるまで乗らなかったそうです。当時「Johnson Ride To Kennedy's Death Car」という報道をした新聞があり、ジョンソンはこうした類の話を嫌ったようです。とはいえ、パッケージには、ルーフから上半身を出して人々と握手するジョンソンの写真がありますが、これって危険なのでは.......?「QUICK FIX」はその後ニクソン、フォード、カーターの歴代大統領に使用され、1977年に引退、現在はヘンリー・フォード博物館に展示してあるとのこと。このモデルは、ンリー・フォード博物館のライセンス商品という表示があります。フォード博物館には、他にも歴代の大統領が使用した専用車が展示されていますが、レーガンの専用車を最後に博物館展示は行われなくなりました。専用車に装備されている電子機器やセキュリティ機器の機密を保持するため、シークレット・サーヴィスの意向で破壊されているとのことです。
ミニチャンプスの世界―ポールズ・モデル・アートが魅せるミニカー・ワールド
- 作者:
- 出版社/メーカー: エイ出版社
- 発売日: 2003/02
- メディア: 大型本
世界の帆船 [モノ教材(模型)]
大航海時代にヨーロッパ諸国が外洋航海に用いた船の図として正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
ボーフォート・ジャパン社[http://www.boford.co.jp/]が発売している『武(もののふ)』シリーズの「帆(HAN)」と銘打たれたシリーズ。Yahoo!のオークションで1000円。ただしノーマルのみ。シークレットはどんなものだったのでしょうか。ラインナップは、ジャンク船、北前船、黒船、朱印船、メイフラワー号、サンタマリア号、バイキング船、古代エジプト王朝の船。
T型フォード [モノ教材(模型)]
1920年代のアメリカ合衆国では、新聞や雑誌の発行部数が急速にのびたが、その背景には大量生産・大量消費時代の到来があった。この時代に導入された代表的な大量生産方式の名称を記せ。(2004年 東京大 第3問)
20世紀前半のアメリカ合衆国の状況について述べた文として波線部の正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① クルップ社製のT型車が,流れ作業方式によって大量生産されるようになった。
② チャップリンは,1936年に映画『モダン=タイムス』で,機械に振り回される労働者の仕事ぶりを描き,大量生産社会を風刺した。
③ 1929年に大統領に就任したフランクリン=ローズヴェルトは,好景気の続くアメリカ経済を「永遠の繁栄」と礼賛した。
④ 耐久消費財の大量生産が始まり,1920年代には家庭にテレビが普及した。
(1999年度 本試験 世界史A 第4問B )
1920年代におけるアメリカ合衆国の「永遠の繁栄」を象徴するのがT型フォード。1908年に誕生したT型フォードは、1927年までに1,500万7,033台が生産されました。開発者のヘンリー・フォードは、アイルランド系移民の子孫。デトロイトのエジソン電気会社に工員として勤めていた彼は、自動車の開発に成功しエジソン自身からおおいにたたえられたといいます。
T型フォード[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%ABT] ヘンリー・フォード[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89] フォード自動車会社 [http://www.thehenryford.org/]
T型フォードが世界史のセンター試験にまで出題される理由は、その性能もさることながら、生産工程の合理化による大量生産とそれにともなう大量消費時代の到来を象徴する製品だからです。 ベルトコンベアによる流れ作業方式の採用です。 1台のT型を生産するのに必要な工程は7882項目ですが、それらを「力のある工員」がすべき949項目、「普通の体力を持つ工員」だけで十分な3338項目、「女性工員」で可能な残りの項目に分類し、それぞれの工程に適した人材の配置を行いました。このライン生産の導入により、1908年の製造開始当初は1台当たり14時間を要したシャーシの生産は、1913年からのベルトコンベア化とその後の生産工程の改良により、1914年4月には1台当たり1時間33分にまで短縮されます。1923年には年間生産台数181万7891台を記録し、価格も当初の850ドルから260ドルまで下げられました。 大衆車として20世紀を代表する車であることは間違いありません。
フォード リンカーン・コンチネンタル X-100 [モノ教材(模型)]
アメリカを代表する自動車メーカーであるフォード社[http://www.thehenryford.org/]が1961年にケネディ大統領のパレード用として製造した特注のリンカーン・コンチネンタル(コードネームはX-100)。YATMING社[http://www.yatming.com/]の1/24スケール・モデルで、Yahoo!のオークションで未開封品2000円(ただし送料がゆうパックで1220円かかった)。ダイキャスト製でなかなか細かい造り。ドアやトランクが開閉します。映像や写真等でよく知られた車体でしょう。YATMING社は「PREGIDENTAL SERIES」という大統領専用車の模型シリーズをリリースしており、その中の一台。他にも様々な専用車があるので、興味のある方は上記YATMING社のウェブをどうぞ。
さてこのX-100ですが、驚いたことにケネディ暗殺後もその同一車体は大統領専用車として使用されています。もちろん防弾仕様となり屋根がついて、さらに色が紺から黒に塗り替えられています。この新X-100もYATMING社のシリーズで「1961 LINCOLN X-100 QUICK FIX」というモデル名でリリースされています。これも欲しいぞ。
BBC 世界に衝撃を与えた日-10-~ケネディ大統領暗殺事件とニクソン大統領の辞任~
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2006/11/22
- メディア: DVD
1961 Lincoln X-100 Kennedy Car
- 出版社/メーカー: Yat Ming
- メディア: おもちゃ&ホビー
1961 Lincoln X-100 Kennedy Car、Quick Fix
- 出版社/メーカー: Yat Ming
- メディア: おもちゃ&ホビー
ガシャポン 「大人の科学」世界の発明品コレクション [モノ教材(模型)]
文化史って、事項の羅列におちいりがちです。変化をつけたいときに使うといいかも。YUJIN[http://www.yujin-net.com]のガシャポンで、1個300円らしいです。レインナップは後段左から「ベルの電話機」「エジソンの蓄音機」「ダゲレオタイプカメラ」、前列左から「リリエンタールのグライダー」「ニュートンの望遠鏡」「スティーヴンソンのロケット号」。ニュートンの望遠鏡は、以前雑誌『大人の科学』の付録にもありました。『世界の科学者100人』(教育社)にはベルの興味深いエピソードが載ってます。この本は使えますよ。
Yahoo!のオークションに1800円で出てましたが、2000円の即決価格即落札。ところが売り主の業者が間違って「ベルの電話機」を2個入れて、ロケット号がはいっていませんでした。連絡したらすぐにロケット号を送ってくれて、ベルの電話機はそのままくれました。ラッキー?.....という話を生徒にしながら見せると、結構ウケがよいものです。
今日はウチの学校の体育祭でした。平日の開催ではありましたが、卒業生の諸君もたくさん来てくれて、賑わいました。TKUの番組「若っ人ランド」の取材クルーが来てました。放送は9月30日(土曜日)だということです。
『大人の科学』 Vol.12 [モノ教材(模型)]
その昔、学研の『○年の科学』についていた付録にワクワクした人も多いことでしょう。私もその一人。学研から発売されている『大人の科学』は、そんな大人たちをターゲットにした、付録付きの雑誌です(雑誌タイトルは誠文堂新光社の『子供の科学』の向こうを張った感じですが)。
買ってみたのが第12号。特集は「科学者レオナルドの真実」ということで、付録はレオナルドのヘリコプター。これは実際に飛ばないということはよくしられていますが、飛ばないレオナルド・モデルとともに、翼部分に改良を加えた飛ぶタイプも付録についています。
本誌の特集も結構使えます。巻頭の綴じ込み付録として、原寸大のパリ手稿のコピーがついています。これはパリの学士院が保管しているパリ手稿のコピーで、付録のヘリコプターをはじめとして飛行に関する記述の部分です。原寸大なので、授業で回して鏡文字を確認させるといいかもしれません。言われないと、鏡文字とはわかりませんが。レオナルドがなぜ鏡文字で書いたのかという理由ですが、本誌のインタビュー記事(レオナルド・ダ・ヴィンチ理想研究所所長)によると、彼が左利きだったからというのが一番可能性が高いようです。レオナルドは言葉を正しく書く教育を受けなかった(ラテン語も35歳になって勉強をはじめた)ため、手紙を書くときは人を呼んで筆記させていたらしい。つまり鏡文字は他人に見せるためでなく、自分自身のための記録として用いたわけです。
手稿のことをイタリア語で「codice コーディチェ」と言うそうですが、これは例の『ダ・ヴィンチ・コード』の「コード」と同じ。パソコンの動画などに使われる「コーデック」も同じ意味です。ですが、「codice」の語源であるラテン語の「codex」には、英語と違って「暗号」という意味はなく、単に「本」という意味だとのこと。本誌のインタビュー記事(イタリア国立レオナルド・ダ・ヴィンチ科学技術博物館キュレーター)によると、「隠されているものを見つけだす」という「暗号」なのではなく、本来の意味により近い「見て読んで楽しむ」のが正しいダ・ヴィンチ手稿の読み方だとか。
ギロチンの模型 [モノ教材(模型)]
あまり趣味のよいモノではありませんが、ギロチンのミニチュア。金属製で結構思い。高さ約15センチというところでしょうか。アメリカのホラーものを扱っているショップで21.99ドルと結構な値段。おまけに送料が12.00ドル。ということで、合計約33ドルと日本円にして4000円もの値段になってしまいました。
金印 [モノ教材(模型)]
今日の2年2室の授業は、後漢の話でした。そこで教室に持っていったのが金印のレプリカ。2室の担任は日本史のM先生です。金印の話はもう終わっているとのことですが、M先生も金印のレプリカを持っているとのこと。見せてもらったところ、どうも私が持っているレプリカの方が造りがよいみたいなので、両方持っていって「M先生が持ってるものより、私が持っている方が上等だ」と紹介しておきました(笑)。M先生のは山川出版社の製品で、定価3150円だったそうです。
これが箱。右側がM先生のもの。箱からして私の方が立派(笑)。