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ジャック・カロ 「戦争の惨禍」 [授業ネタ]

 熊本県立美術館に行ってきました。夏休み特集の「ヒーロー&ヒロイン大集合」も企画展として面白かったですが、興味深かったのは同時開催の「西洋版画大集合」の方です。メインのデューラー「メランコリア」もさることながら、意外にもジャック・カロの「戦争の惨禍」(「戦争の悲惨と不幸」、連作)が展示されていました。世界史の資料集には、三十年戦争の項目でこの作品の一部が必ずといっていいほど掲載されていますが、これが連作とは知りませんでした。サイズが小さかった(8センチ×18センチくらい)のも意外でした。この小さなサイズに繊細な線の描写、脱帽です。公開で刑罰を与えていると思われる情景もありましたが、どういうシーンなのか説明書きが一切無かったのは実に残念でした。カロはロレーヌの貴族の出身だったようです。

 版画というと小学校の図工の時間や浮世絵版画くらいしか思い浮かばない私にとって、西洋版画の技術的変遷は実に興味深いものでした。デューラーのエングレーヴィングやカロのエッチングと、アンディ・ウォーホールのシルクスクリーンやロイ・リキテンシュタインのリトグラフなどを比較すると、そのあまりの違いに驚かされます。
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