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佐藤賢一『二人のガスコン』 [授業ネタ]

二人のガスコン〈上〉

二人のガスコン〈上〉

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/07
  • メディア: 文庫


 『双頭の鷲』につづいて、佐藤賢一作品『二人のガスコン』(講談社文庫)を読みました。実は4月ころ同じく佐藤氏の『ダルダニャンの生涯』(岩波新書)と一緒に買っていたんですが、つい最近読み始めました。これが実に面白い。文庫本で3冊ですが、一気に読みましたよ。授業で、「リシュリューとマザラン、そしてコルベール、この3人を混同するなよ!受験世界史の基礎の基礎だ!」などと言うわけですが、これ読んだら絶対混同しないでしょうねぇ。
 鉄仮面とルイ14世というと、デカプリオ主演の『仮面の男』を思い出しますが、双子説も作品中にでてきますね。『仮面の男』が1998年、『二人のガスコン』が2001年ですから、佐藤氏は当然映画を意識したんでしょう(笑)。『仮面の男』、私はビデオやTシャツだのなんだのがはいった定価1万8千円の「コレクターズボックス」なるものの未開封品をYahoo!のオークションで1800円で買いました(笑)。ところがうちには、パソコンはサーバいれて7台ほどありますが、テレビがないので(DVDはモニターつきプレイヤーとPCがある)、DVDをYahoo!のオークションで820円で購入。送料だのなんだので計1200円ほどかかりましたが。アマゾンでは1000円以下なんですが、2枚買わないとこの値段にならないようですし、まあいいでしょう。

二人のガスコン〈中〉

二人のガスコン〈中〉

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/07
  • メディア: 文庫


 「鼻」のシラノ・ドゥ・ベルジュラックというと、手塚治虫の『ブラック・ジャック』のエピソード「気が弱いシラノ」のネタにもなってました。ダルダニャンの従者フランソワ・ヴィヨンって、あの中世のあのヴィヨンと何か関係があるんですかね。ところどころ、『双頭の鷲』その他佐藤作品にかんけいありそうな人物が出てきますね。マリー・ド・カヴォワの最初の夫ラ・フルトは、『双頭の鷲』でベルトラン・デュ・ゲクランの小姓だったラ・フルトの子孫?でしょう。佐藤作品にはこのラ・フルト家の人たちがよくでてくるみたい。あとアヴィニョンでシラノに接触する新教徒の一人、ベルトラン・ドゥ・モーニの名前は、もう二人を足したもの以外ではありえませんね(笑)。このアヴィニョンの様子は興味深かったですね。「教皇のバビロン捕囚」から暗いイメージをアヴィニョンには持っていたのですが。そういえば数年前、どっかの業者のセンター型模試に「アヴィニョンの場所を地図上から選べ」って問題がでました。わからないって?教科書に「南フランスの」アヴィニョンってあるじゃないですか。

二人のガスコン〈上〉

二人のガスコン〈上〉

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/07
  • メディア: 文庫


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