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植村峻『贋札の世界史』(NHK出版) [歴史関係の本(小説以外)]

 定期テストの採点がやっと終わった......と思ったら、今度は県下一斉テストの採点。今年の世界史は選択問題が5問もあり(共通問題は1問)、解答用紙がA3版という前代未聞の大きさ。採点にも苦労します。

 13世紀に、「モンゴル人による中国の王朝」である元朝が紙幣として「交鈔」を発行したことは、世界史の教科書に載っています。この紙幣の中央部に「偽造者処死」と書いてあるのは有名な話で、東京書籍の教科書や浜島の資料集には解説付き写真が掲載されています。たいていの資料集には、字が読めるような大きさの写真が掲載されていますが(帝国書院の『タペストリー』は残念ながら読めない.....六訂版ではなんとかしてくれるでしょう)、その「偽造者処死」のすぐ下の文字は何と書いてあるか読めませんでした。長年調べていたのですが、この本に書いてあります。浜島の資料集や東京書籍の教科書に載っている写真は、「至元通行宝鈔」という紙幣で、「交鈔」ではなく「宝鈔」と呼んでも間違いではないようです。以前は「宝鈔は明で発行された紙幣」と用語集に載っていたような気もします。  その他ナポレオンやナチスによる贋札つくりの話など、ネタになりそうな話は結構載っています。この本には、明の宝鈔は数も多く入手しやすいとありますが、売りに出ているのをみたことはありませんねぇ。いくらくらいで手にはいるのでしょうか?

  著者の植村峻氏のホームページ[http://www23.ocn.ne.jp/~uemura/]

贋札(ニセサツ)の世界史 (生活人新書)

贋札(ニセサツ)の世界史 (生活人新書)

  • 作者: 植村 峻
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2004/06/11
  • メディア: 単行本


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