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『ソルジャー・ブルー』(1970年、アメリカ、ラルフ・ネルソン監督) [歴史映画]

ソルジャー・ブルー.jpg

  1864年11月29日にアメリカのコロラド地方で起こったインディアン虐殺事件、「サンド・クリークの虐殺」を題材とした映画。私がこの映画のことを知ったのは姜信子さんが『安住しない私たちの文化』(晶文社)の中で触れておられたからですが、浜島書店の世界史資料集に紹介してあるので、ご存じの方も多いことでしょう。

 ジョン・ウェインが主演した『駅馬車』(ジョン・フォード監督、1939年)のように、「正義の白人騎兵隊 VS 野蛮な悪のインディアン」という西部劇のイメージを一変させた作品です。この映画は、1968年に起こったベトナム戦争でのソンミ村虐殺事件の婉曲的な批判であり、公開当時本国では上映自粛の動きがあったといいます。映画ラストの虐殺シーンは猟奇的とも言える、スプラッタームービー顔負けの残酷シーンの連続で、現在だとR指定確実。学校で見せるのは無理でしょう。私は映画のパンフレットを2冊買って、1冊は自分用、もう1冊は生徒の回覧用にしています。買った2冊のうち1冊には、前の持ち主の方がはさんでおいたのか、チケットの半券がはさまっていました。550円。残念ながら、日付・館名はなくなっています。「日本政府」と書いてあるのは、なぜでしょう。


ticket.jpg


 これまで長らくDVD化されないままで、一時はレンタル落ちの中古VHSでも結構な値段がついていたのですが、 今年ようやく日本でもDVD化され、手軽に見ることができるようになりました。


【Movie Walker の映画紹介】 http://movie.walkerplus.com/mv5321/
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晴雨堂ミカエル

こんにちは、映画ブログの晴雨堂ミカエルです。
 
 私はこの映画をかなり冷ややかに観ていました。所詮はヤンキーの罪滅ぼし映画だと。
 
 しかし本作を契機に、先住民が侵略者で騎兵隊は正義という西部劇は作られにくくなったのは良き傾向だと思っています。
by 晴雨堂ミカエル (2009-11-05 10:58) 

zep

以前、先住民をどう扱っているかという視点からアメリカ映画の変遷をみていく世界史の授業プランをみたことがあります(確か鹿児島大学で行われた研究会でした)。興味深い授業でした。
by zep (2009-11-06 21:42) 

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