飯間浩明『辞書を編む』((光文社新書) [たんなる日記]
世界史関係の本ではないけれども、実に面白い本であったので紹介。
昔ウチにもあった『三省堂国語辞典』、少し小さめサイズで赤っぽい辞典。その第6版から改訂作業に携わる著者が、辞書つくりの実際を様々なエピソードを交えて紹介した本。実際の辞書作りにおけるプロセス通りに構成されているため、まるで小説を読んでいるような感覚で、実にスリリング。
日本史のセンター試験作成に関わった方が書いた、問題作成時のエピソードを綴った文章を読んだことがあるが、実に興味深かった。その道のプロが自分の仕事について、それも表にはあまり出てこない話を聞かせてくれるのは実に興味深いものだ。
ことばの「用例採取」における行動、そして「語釈」づくりにおける思考。オビに三浦しをんさんが「探偵小説を読んでいるみたい」と書いているが、行動と思考の二つがともに必要という点、まさに事件解決に挑む探偵というところ。
この本には、スタッフで食事をともにする場面が何度が出てくる。食事というのは生身の人間を感じさせてくれるものだが、その場面がしっかり辞書作りに関わるエピソードになっている点にも惹かれる。そういえば、前述のセンター試験問題作成の文章でも、食事に関わる記述が妙に頭に残っている。
古典の文章には、現在使われている意味や用法とはずいぶんと違った言葉がある。「日本語の乱れ」という言葉を時々目にするが、乱れというよりも変化ということかなと思うようになった。
昔ウチにもあった『三省堂国語辞典』、少し小さめサイズで赤っぽい辞典。その第6版から改訂作業に携わる著者が、辞書つくりの実際を様々なエピソードを交えて紹介した本。実際の辞書作りにおけるプロセス通りに構成されているため、まるで小説を読んでいるような感覚で、実にスリリング。
日本史のセンター試験作成に関わった方が書いた、問題作成時のエピソードを綴った文章を読んだことがあるが、実に興味深かった。その道のプロが自分の仕事について、それも表にはあまり出てこない話を聞かせてくれるのは実に興味深いものだ。
ことばの「用例採取」における行動、そして「語釈」づくりにおける思考。オビに三浦しをんさんが「探偵小説を読んでいるみたい」と書いているが、行動と思考の二つがともに必要という点、まさに事件解決に挑む探偵というところ。
この本には、スタッフで食事をともにする場面が何度が出てくる。食事というのは生身の人間を感じさせてくれるものだが、その場面がしっかり辞書作りに関わるエピソードになっている点にも惹かれる。そういえば、前述のセンター試験問題作成の文章でも、食事に関わる記述が妙に頭に残っている。
古典の文章には、現在使われている意味や用法とはずいぶんと違った言葉がある。「日本語の乱れ」という言葉を時々目にするが、乱れというよりも変化ということかなと思うようになった。
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