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ICTを使った世界史の授業 [授業研究・分析]

 授業でICTを使ってみたい.....という気持ちはあったのだが、これまでほとんどやったことはなかった。なんとか使ったと言える唯一の例は、「わくわく授業」の時で、移動式のプロジェクターやスクリーンを持ち込んで、PCの映像を投影したくらいのものだ。なにしろ準備に時間がかかる。50分の授業を行うのに準備に15分、片付けに15分もかかるのでは、費用対効果が低すぎる。
 しかし今年度、教室に電子黒板内蔵プロジェクターが常設された。これが実に便利で、黒板に直接投影するため、スクリーンを準備する必要がない。無線LANでプロジェクターとつながるタブレット端末を持って行くだけである。これはぜひ使ってみたい....ということで、本日行われた中学生向けの学校説明会の体験授業でチャレンジすることにした。使用したプロジェクターはエプソンのEB-590WT、タブレットは東芝のダイナブック(Windows8)、使った教材は、現在本校の3年生が使用している浜島書店の『アカデミア世界史』のデジタル版である。
 利点としてまずあげたいのは、生徒の視線を集中させることができるという点。「資料集○ページの、真ん中の地図を見てごらん」などと言わずに済む。そして快適だったのが、プロジェクター内蔵のマウス機能。私は当初、タブレットを抱えてその画面をタッチしながら説明....とイメージしていたのだが、付属のペンをマウスとして使用すれば、黒板をタッチしてページをめくったり、画面を拡大・縮小することが可能である。つまりタブレットを抱えておく必要はまったくない(ウチの学校のダイナブックは、私が知っているMicrosoft Surfaceより重かった)。これには正直「感動」だった。黒板に直接投影するので、チョークで矢印などを書くことも可能である。個人的にはプロジェクターの電子ペンより、黄色のチョークの方が見やすかったように思える。
 なお、本日行ったのは「先史の世界」。『デジタルアカデミア』に収録されている地図や年表、石器の写真を拡大投影したり、部分的にマルで囲んだり、進化の図に矢印を加えるなどを行った。感想文をまだ読んでいないが、効果はかなり高かったと思われる。なお、私にはタブレットの管理者権限がないので、USBメモリにソフトを展開して使用した。
 先月、アクティブ・ラーニングの試みということで、「ベラスケスの"ラス・メニーナス"にみる17世紀のスペイン」という内容の授業を行ったのだが、これらの機器を使ったら、より生徒の思考力を深めることができたのではないかという気がした。正直、「アクティブ・ラーニングで世界史の大学受験学力が定着するのか?」という疑問を持っているのだが、ICT機器と適切な教材を使えば生徒のモチベーションが高まるのは確かだと思う。
 
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