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「人口減は豊かさの進化」(読売新聞) [授業ネタ]

 木曜日、私が副担任をしているクラスの担任の先生がお休みでした。かわりにホームルームに行ったところ、「ルミネって果物知ってますか?」と訊かれました。なんでも赤いピーマンみたいな果物で、木に実るらしい。私に尋ねた生徒は以前テレビでみたそうですが、私も知りません。インターネットでもなんか関係ない記事ばかりヒットしてダメ。実在の果物なんでしょうか?

 さて一年生の現代社会は、私を含めて5人で担当していますが、全員授業のはじめに、生徒に関心ある時事問題を発表させています。私が購読している新聞とは異なる新聞をもとにした発表はけっこう興味あるもの(IP携帯電話とか)があるのですが、昨日の発表も面白かった。出典は読売新聞で「世界の論調」というコーナーから、「人口減は豊かさの進化」という話。これはイギリスのエコノミスト誌の記事の翻訳ですが、なかなか面白い。この記事によれば、経済的繁栄の指標はGDPの総体ではなく一人あたりのGDPであり、一人あたりのGDPは生産力の増大によって成長し続けると予想される。労働力が不足すれば、労働効率を高めるために最新技術を導入せざるを得なくなるので、生産力はよりいっそう上がる。定年延長も可能となる。この文章は「国民は新たな人口統計を黄金時代の到来を告げるものとして祝うべきなのだ。」と結んでいます。
 日本は歴史上初めて人口減少時代を迎えるということで、少子高齢化への対策が叫ばれています。今日の新聞では、出産費用を無料にという話も出ているようですが、こういう考え方もあるのですね。そういえば、以前少子化でこれまで学校教育に費やしてきた資金が余るはずだから、それを社会保障費に使えば問題ないのではないかという考えにもとづく授業を目にしたことがあります。詳細な内容は今度確認したいと思いますが、確か歳入にしめる税収のパーセンテージの変化等は考慮されていなかったような.....


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コメント 4

choppino

そういう考え方もあるんですね。
団塊世代の大量離職で労働力不足とかいってますけど、
その分もっと技術向上というわけですか。
とはいっても人口減は寂しい気がします。
by choppino (2006-01-15 00:58) 

zep

なるほどと思う反面、そううまくいくのか?という疑問も起こります。労働力の減少に技術革新が追いつかない場合はどうなるのでしょうね。外国人労働者を向け入れなければならなくなるのでしょうか?
by zep (2006-01-17 13:34) 

hicksian

お久しぶりです。読売新聞とっていますがご紹介の記事は見逃しておりました。後ほど確認したいと思います。

人口が減少していくなかで経済的な豊かさを維持しようとするのであれば一人当たり生産性(技術革新を進める)を高めればよいという議論は原田泰さんがその著書の中でしきりに主張なさっています(例えば以下の本)。

「人口減少社会は怖くない」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4535554560/qid=1137683127/sr=8-1/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/250-8510061-3021017

しかしながら労働力不足以前に企業の労働需要不足の解消(=高止まりしている失業率を低下させる=デフレ不況からの脱却)を優先させたいところですよね。
by hicksian (2006-01-20 00:07) 

zep

以前商業高校に勤務していた頃、高校の新規学卒者の求人不足は極めて深刻でした(今年はだいぶ回復したようですが)。どうも企業は中途採用やアウトソーシング、パートタイマー等を多用していたようです。日本経済を支えてきたのは、製造業におけるたたき上げの技術者だったような気がするんですが、おっしゃる通り国内の雇用問題を解消するのが優先でしょう。ただ若年層の勤労意欲をもう少し刺激しないとなぁ、とも思います。進路指導ももう少し工夫していかくてはいけないでしょうね。本の紹介有り難うございます。新聞でも少子高齢化に関する特集が連載されていますが、警鐘を鳴らす論調が多いので、楽観論は新鮮な気がしました。なるようにしかならないとも思いますが(笑)。
by zep (2006-01-21 10:29) 

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