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「ルーベンスとブリューゲルの時代展」(鹿児島市立美術館)など [たんなる日記]



 一昨日から一泊二日で鹿児島へ。お目当ては鹿児島市立美術館で開催中の「ルーベンスとブリューゲルの時代展」。チェコのプラハ国立美術館収蔵の17世紀フランドル絵画が展示されています。最も印象的な作品は、告知ポスターにも使われている、ルーベンスの「聖アウグスティヌス」。そして「バベルの塔」......といっても有名なブリューゲルの作品ではなく、作者不詳。一般にブリューゲルというと、普通は教科書にもその作品が掲載されている「農民画家」のピーテル=ブリューゲルのことですが、今回の展覧会に展示されている作品は、子の作品がほとんどであり、かなり期待はずれでした。静物画のコーナもありましたが、これも私にとっては今ひとつインパクトに欠ける作品が多い。数年前、京都へ修学旅行へ行った折に、京都国立博物館で見た「大レンブラント展」に比べると、かなり落ちる展覧会でした。でも陶器など、別の知識があると違った楽しみもあるようです[http://air.ap.teacup.com/satsumaware/531.html]。中国から輸入された陶磁器が、この時期の絵画の中に描かれているということは、17世紀における世界史システムの中核がオランダ(フランドル地方を含む)であったことを示しています。興味深い指摘です。
 鹿児島市立博物館では常設展も見ましたが、ユトリロ、シャガール、ローランサン、アンディ=ウォーホール、それにダリやエルンストといったシュールレアリズムの巨匠、さらにはヘンリー=ムーアの彫刻まで、常設展のほうがいいものがあるような気がしたのは私だけかな?

鹿児島市立美術館


 美術館に行く前、九州自動車道から指宿スカイラインにはいり、知覧まで行って知覧特攻平和会館を見学。お盆期間中で終戦記念日の前日ということもあり、多くの人が訪れていました。日本人なら、一度は見ておくべき平和の礎。

*知覧特攻平和会館



 天文館むじゃきで「しろくま」を賞味したあと、いおワールド(かごしま水族館)の夜間開園へ。

天文館むじゃき

いおワールドかごしま水族館


 コレは何?ホテルの壁についていた大きなリング。



道の駅 おおすみ弥五郎伝説の里にあったオブジェ。



 道の駅 おおすみ弥五郎伝説の里で買った焼酎「弥五郎どん」。


 帰りは加治木JCTから隼人道路に入り、隼人東で降りて志布志のダグリ岬で海水浴。時々雨がパラつき、大きな波も来てましたが(そのせいか海水は少し濁っていました)、多くの人出でにぎわってました。しっかりした監視の方もいて、安心。駐車料金300円。近くの遊園地は、ひっそりしていました。
 ここまで足を伸ばしたのは、去る8月4~6日、志布志で開催された、サッカーフェスティバルにウチのサッカー部も参加させていただいたから。私は今月2度目の志布志です。

ダグリ岬海水浴場




 志布志から宮崎にはいり、都城ICで熊本へ。宮崎にはこんなものも売ってました。フィリピン産バナナに、都城でモーツァルトを聴かせて熟成させた「ミュージックバナナ」。


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コメント 4

koushirou

zep先生、お久しぶりです~。
今、兵舎の写真を見て、「あ~!懐かしい!!」と思い、書き始めました^^;
自分も家族旅行で鹿児島に行った時、武家屋敷→特攻記念館→いおワールド、という、中学生には何とも退屈なルートを辿りました。
しかし、今となっては、特攻記念館をもっと真面目に見て回るべきだったと、ものすごく反省しています。 やはり、日本人として、過去の歴史を受け止める必要があると思います。
しかし、武家屋敷といおワールドは、再度足を運びたいとは思いません(笑)
by koushirou (2007-08-16 21:20) 

zep

koushirouくん、お久しぶりです。学校は今日から後期課外です。ウチの場合、上は中1から下は4歳までの4人なので、全員を満足させるのは、まずムリでした(笑)。美術館には私と長男、あとの妻をはじめあとの4人は、お隣のメルヘン館へ。そして武家屋敷は、さすがに素通り。特攻記念館は、中1の長男のみ、音声ガイドのレシーバーを貸してもらったのですが、彼にはどうも「疾風」や「隼」などの飛行機のほうに関心が集まっていたようです。いおワールドは、夜間「夜の珊瑚礁」というイベントでしたが、待ち時間が長く、私だけリタイアして休憩。特攻記念館では、若い命を散らせた方の遺書に、思わず目頭が熱くなりました。
by zep (2007-08-17 19:23) 

watanabeyoshiro

はじめまして。「薩摩焼な日々」のwatanabeと申します。
このたびは,トラックバックならびにリンク,ありがとうございました。
オランダ船による中国・日本陶磁器のヨーロッパ輸出に関心を持っているため,あのような「偏った目線」になってしまいました。絵画を絵画として見るのではなく,歴史情報として見てしまうのは,ある意味,職業病みたいなものでしょう。
それではこれからもよろしくお願い申し上げます。
by watanabeyoshiro (2007-08-17 21:30) 

zep

watanabe先生、はじめまして。1999年のセンター試験(世界史Aの追試)では、「次の写真の磁器は、18世紀後半に中国の景徳鎮で作られ、注文主の宮殿で使用されていた大型の皿付き碗である。注文主からデザインなどの指示を受けて作製されたものであり、東洋貿易で活躍していたヨーロッパの商人が、注文の仲介をしたと考えられている。17・18世紀には、種々の中国の特産物が陸路、海路を通じて世界各地に輸出され、風俗や趣味に影響を与えた。」というリード文で、陶磁器の写真を使った問題も出題されました。世界史の授業では、世界商品としての陶磁器という位置づけがほとんどですが、「薩摩焼から見る世界史」というテーマでも、一時間分の授業くらい出来そうですね。大学では熊本高校出身の学生もお世話になっているかと思いますが、よろしくご指導ください。
by zep (2007-08-18 13:42) 

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