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トスカナ地方 [授業ネタ]

 下線部(7)の人物(ダンテ)に関連して述べた文として波線部の正しいものを,次の①~④のうちから一つ選べ。 
① この人物が生まれたフィレンツェでは,15世紀にフッガー家が政権を握った。
② この人物の時代にフィレンツェを支配するようになったゲルフ(グエルフ)は,神聖ローマ皇帝を支持する党派であった。
③ この人物が著した『神曲』は,トスカナ地方の日常語で書かれ,「地獄篇」・「煉獄篇」・「天国篇」の三部から構成された。
④ この人物の作品に影響を受けたボッカチオは,『カンタベリー物語』を日常語で著した。

1999年度 世界史B 第3問B



 イタリア北部のトスカナ地方は、イタリアの先住民族エトルリア人が済んでいた場所です。ローマを建てたラテン人は、人はエトルリア人を "Tusci" と呼んだことから、トスカナの呼称が生まれたようです

 この地域で使用されていたトスカナ語は、ダンテの『神曲』(この呼び方を広めたのは、センター試験の問題でもダンテの影響を受けたことが指摘されているボッカチオらしい)に用いられ、今日のイタリア語の原型となったというは有名な話

 総領冬実『チェーザレ~破壊の創造者』(講談社モーニングKC)の登場人物であるアンジェロのフルネームは、アンジェロ・ダ・カノッサ。彼の出身地カノッサというと、カノッサの屈辱で有名ですが、図説に載っている「カノッサの屈辱」の絵にはトスカナ女伯マティルダが出ています。アンジェロはフィオレンティーナに属していますが、フィレンツェとカノッサは極めて近い場所にあります。「フィレンツェとカノッサは極めて近く、どちらもトスカナ地方にある」ということはぜひ押さえておきたいところ。カノッサ(叙任権闘争)よりフィレンツェ(第4回十字軍)が後からでてくるので、フィレンツェの場所を確認するときにカノッサの場所も確認するのがいいかもしれません。
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