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今年のセンター試験(世界史B) [大学受験]

 世界史Bのセンター試験、第一印象は「難しい」。4択のうち、2択まで絞れても、最後に間違うという可能性の問題が目立つ。

 最初の問題、商鞅ではなく李斯だとはわかっても、律が刑法か民法かでつまづいた人も多かったはず。3のフィンランド独立の時期、9のカナダが英連邦の一員となった時期、14のセルビアの宗教、16のAPECやASEANの加盟国、31のクリミア戦争開始時の皇帝、36の南アフリカ連邦成立の時期など、「ひとつひとつ選択肢を見ると難しい」という問題が見られた。9は、ウェストミンスター憲章を想起できれば問題ないが、「カナダが最初の自治領となった時期」と間違った受験生もいたのではないだろうか。31は、農奴解放令がクリミア戦争敗戦の反省から新しい皇帝によって出されたこと、また36は、南ア戦争後だと思いつくことができたかどうか。
 6択の整序問題はやはり難しく、22ではタラス河畔がアッバース朝時代であること、さらにキエフ公国がノルマン人によって建国されたことを思い出してそれぞれの時期が判断できたかどうか。29のアチェも久々の出題。13のニューオーリーンズは、オーリーンズがオルレアンの英語読みであることを知っていれば判断は容易だが、知らないと迷うだろう。

 戦後史の出題は少なかったが、地域と時代は網羅されており、正確な知識が必要とされる問題であった。即答できなくても、年号をはじめ、知っている知識を総動員して正解を導くという「問題を組み伏せるパワー」が求められる。毎年、問題とは別に、興味深いリード文があるのだが、今年のリード文は、ここ数年ではいちばん面白くなかった。

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コメント 2

の

同業者です。私も今年の世界史Bは難しいと感じました。明らかに間違っている選択肢が少ないような気がします。大手予備校は「並」の評価が多いようです。
by (2013-01-20 02:19) 

zep

公民担当の職員も、「難しいのに予備校の評価は並だった」と言ってました。確かに、基本的な「定番問題」もあったのでそういう評価になったのかもしれませんが、今年は「高得点が出にくい問題」だったような気がしますね。
by zep (2013-01-20 18:59) 

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