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今年の大阪大学の問題 [大学受験]

 今年の大阪大学で出された問題では、グラフがちょっと問題。
阪大問題.jpg
 上のグラフは各地域のGDPの推移を示しており、A・B・Cは、それぞれ西欧・中国・アメリカ合衆国のいずれかに該当しています。Cが1700年代から始まっていることから、アメリカであることは容易に判断できますが、AとB、どちらが西欧でどちらが中国かという判断は困難です。


 実はあとの問題を読めば、判断は容易についたのですが....問題(Ⅱ)問1の問題文にある「Bが急激な経済発展を示した18世紀以降」「Bとの対抗のなかで....生まれたワッハーブ運動」という表現から、Bは18世紀に産業革命が始まった西欧と判断できます。
 問題(Ⅰ)問1および(Ⅱ)問3は、AとBを取り違えても答案作成が可能であることから、取り違えた受験生は少なくなかったでしょう(ウチの学校から受けた生徒も、取り違えたと言ってました)。「資料の活用・読み取り能力」という観点から考えれば、「問題文を読まないとグラフの読み取りが難しい」という問題は、本来あるべき姿ではないと思います。一つのグラフで判断が難しいのであれば、1990年度の追試験(世界史)第1問Dのように複数の資料を使うという方法もあったはずです。逆に言えば、グラフはなくても解答は可能ですが.....。


 ウチの生徒は無事に合格しましたが、どうやら上智大学に進学するようです。「また2011年の問題みたいに『間違った受験生が多かった....』なんて来年書かれるんですかね」と笑っていた彼女、大阪大学に行かないのはこの問題のせい.......じゃないよね(^_^;)?





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